今も空気を読めない日記 <ichigomomo’s blog>

日々自分のことしか考えていない「イリキ ひじり」の日記です。

ここで使う

今日もいつものようにインターネットなどをたしなんでいると、阿姨が私を呼んだ。
聞くと、洗剤が無いという。
そういえば切れかかっていたのがあったんだっけ??などと思い洗濯機のところに行くと、無いのは洗剤だけではなく、柔軟剤も部分汚れ用濃縮液も綺麗に消えていた。

阿姨は風呂場や便所などを探しに行ったが私はすぐにピンと来た。昨日は公寓による客室清掃の日で、3人からの清掃おばちゃんが入ったのである。フロントに電話を掛け、他の洗浄剤などとごっちゃにして持って行ったかもしれないからフォローしてくれ、と頼んだ。

しばらくして公寓の客室担当から返ってきた答えは
『間違って捨てたらしい』
とのこと。うんそういうこともあるよね、と一旦は思ったが、それ以降の展開が遅いので進捗報告を催促したところ
『ゴミためを改めている』
との返事だった。えっ、よしんば見つかったとしてそれをそのまま返す気?

しかも、よくよく聞くと
『おたくの阿姨が全部捨てて良いって言ったんだもん』
とのことで、そんなわけあるかい!!その場で
『言ってない』
と三回ぐらい言ったけどそこは中国人、全く折れないのである。とりあえず上役に話を上げさせて、私は今日の洗濯のために同じ洗剤を買いに京客隆へ歩いた。この、今にも雨が降りそうな天気の中をだ。そういうことが無いように予備の洗濯液を買っておいたのに、それまでも捨てられてしまったのである。

帰宅後に公寓の客室担当を再び問い詰めるとやはり
『だって良いって言ったよ』
の繰り返しであったが、内心では矛盾は感じているのか自らすすんで
『代替品を買って来ま「それって売店で売ってるバカ王の売国洗剤とかでしょぉぉぉ!?くれていらんわ!!!何を買うかは私が選ぶ!!」
『では現金で弁償します』
ということになり、5本の洗濯用品のうち今日買った洗濯液と柔軟剤が合計で44元だったことから合計で100元で手を打った。
100元を受け取った時、書類にサインをせえと言われたのでならばコピーを寄越せと言ったのだが、これがその文面である。

特に矢印部分、マジ絶許。そして最終行。ヤバイ。たかだか4級の私ですら汲み取れるほどに溢れ出る"わーたーしーはーわるくないー"感がハンパない。

なおこのとき、担当の小姐*1が阿姨本人と中国語でのやりとりをしたあと、日本語で私に
『もう阿姨さんの話は聞かずにやりますから』
と言ってきやがったので、初めは意味が分からなかったが弁償証明のコピーを持ってきた時にドッカン怒鳴りつけた。
「うちの阿姨は嘘ついてねーから!!!それよりも昨日来た3人のBBA、嘘ついてんのあいつらだから3人ともうちの部屋出禁な!!」
『わかりました、ですが代わりの清掃員が怪我や急病で来れない日は』
「ハァァ何言ってんのぉぉぉ?無理に決まってるし!!!」
『わかりました』
どこまで真面目に受け入れるかわからないけど、まあそれは来週の様子を見てからだ。


と、まあこういったことを旦那にも言った。

中国人が自分の非を認めないのはまあ、当たり前のことだそうな。
そのあたりは私も本で読んだことがある。彼らは嘘をつくのがデフォなので、正誤の判断や真実の追究は時間の無駄であると。ただし、"なぜそんなことを言ったのか"を考えるならば、多少意味はあるそうだ。

清掃員が『阿姨が捨てて良いって言った』と主張する理由は、そういうことにしなければ自らが弁済の責任を負うからである。
もちろん阿姨の『私は可以不可以を問われていない、私はこの家の男の子の世話をしなければならず、このエリアの清掃にはノータッチだった』という証言が嘘の可能性もあるわけだが、当時本当に問われていたとしても『捨てても良いよ』と回答をすることはリスクのみで得る物がない。実際に洗剤を全て捨ててしまったおかげで新しく買い直し、その間待ったりで彼女の作業は押した。

阿姨が勘違いして『捨てて良いよ』と言った可能性もある。でもそんなことを言い出したら清掃員が『止められたにもかかわらず勘違いして捨てた』可能性だってあるじゃん。微粒子レベルのケースを想定してもきりがないし、小姐もそこまでの理屈はこねなかった。

この清掃員が今後担当区域の変更以外にどんなペナルティを負うことになるのかは知るよしもないが、旦那によると社内では滅多に怒らない彼の前においてもミスをした部下は必ず言い訳をするという。公衆を前に恥をかかされたり、眼前で罵倒されたり、ましてや減給などの罰が全く無いことが経験的に明らかであっても、すんなり謝りはしないそうだ。その結果、部下らがどんな得をしているのかはわからない。けど、それで回っている社会もあるということなのだろう。

その証拠と言えるかどうかわからないが、このように濡れ衣を着せられそうになった阿姨だがそれで面子を潰されたとか思ったわけではなさそうで、
『あーたが捨てて良い言うたんでしょ?』
と聞かれても
『いや違うしwww』
と穏やかにいなしていた。私の感覚ではもう少し怒っても不思議じゃないのだが、彼女にとってはかかる事態が初めてではないのだろうねぇ。

また少し経験値を稼ぎました。

*1:今ではこの表現はいわゆる水商売の"オネーチャン"の意味らしいが、もう気を遣って女士とか書く必要無いだろ