今も空気を読めない日記 <ichigomomo’s blog>

日々自分のことしか考えていない「イリキ ひじり」の日記です。

認めざるを得ないよね

オルフェウスの窓」が宝塚化したのは豆知識として知っていたが、DVDは出ていないし、「オルフェウスの窓大辞典」でも触れていない。
ぐぐってみると、確かに植田先生の脚本で制作はされていたが「イザーク編」とあるわりに「ユリウス編」とか「クラウス編」が無く、見るからに黒歴史の臭いがするので、スカイ・ステージで再放送された時も『まあ試しに見てみるか』というか〜るい気持ちであった。

しかし、
それが、
見ると、
良かったんです!

瀬戸内さんはすんごくイザークっぽい。優しくて真面目でいい男。それでいて宝塚的だ。
峰さんもよろしい。旦那はパッと見て「オスカルやん」と予想通りの反応をしたが、オスカルとユリウスは違う。オスカルは軍神マルスの子と自ら言うだけの男らしさを持っているが、ユリウスは言ってみれば『ボク女』だ。男として育てられた設定ではあるが、物語中では女であることがぐんぐん人に知れていく、その、ユリウスをきちんと演じておられる。最初は格好良く、音楽学校の生徒として頼もしく、それでいて可愛らしくて好感が持てる。
しかし、ここで一番すごいのは榛名さんでありましょう。超かっこいい!!
すごくクラウスだった。最初は音楽学校の上級生としてコミカルな場面も作りつつ、死ぬ時も迫真の演技。
やはりトップをつとめた後も専科として劇団に引き留められる人ってのは違いますな。鉄板と言って良い。
本も、良かったと思う。原作ではもっとバタバタ人が死ぬけど、宝塚にそんなの不要でしょ。ゲルトルートには幸せになって欲しいの、私。

これを見るまでは、是非我が贔屓にユリウスをやって欲しいと思っていたが、このストーリーだとクラウスのほうがいいかもな。ファンの間ではユスーポフ侯がいいと言われているようだけど。ああ、続編、出ると良いなぁ。それを専科公演でやってほしい。各組のひまな人が「特出」するのだ。

夢が膨らんで私の心をがっちり掴んで離さない、これが宝塚の怖さですぜ。