ウニ踏んで

１日目のホテルがチェックイン可能になるまでの間、旅行社が用意した観光ツアーに行くことになっている。
まず、モール・オブ・ジ・エミレーツ併設のケンピンスキーホテルでビュッフェスタイルの朝食をとった。
「到着していきなりナンですが、これは御味噌汁です」
添乗員が苦笑いしながら示したスープの鍋を前に少し悩んだが、食べることにした。生理痛の体に温かい味噌汁がしみわたり、実に美味い。見ると、他の旅行者の方々も半数ぐらいが食べていた。最初におたまで汁をすくったときは何とも言えない敗北感があったが、「旅慣れているからこそ、逆に気にせず食べる」のだと思うことにした。
観光の内容はそれほどアクティブなものではなかったのだが、時間の経過とともにまたまた乳が張ってきて、私はドバイ博物館での見学の時間を殆ど乳搾りにあてた。あとで考えるとちょっと残念だ。しかし搾っただけあってさすがに快適で、アブラでの川渡りがとても楽しかった。たいしたことないもんこそが楽しいのだ。
スパイススークとゴールドスークに到着した頃、お祈りの時間が始まったらしく、さおだけ屋のような声が少し長い間響いていた。街中に祈っている人は居なかったが。母や従妹への土産にゴールドのネックレスを買いたかったのだが、聞くと今日の金相場はここ５年で最高値とのことで、諦めた。私の中での金は1g1400円ぐらいなのに、同じ値段で1/2や1/3のショボイものしか買えないなんてやだもん。
一通り市内観光をした後、またモール・オブ・ジ・エミレーツに戻って昼ご飯を食べた。昼ご飯はツアーに含まれていないので自由行動である。ケンタッキーでジンガーチキンを食べ、シナボンを買った。どちらももう日本には無いものだ。大満足で集合場所へ戻り、旅行社の契約タクシーで本日の宿であるリッツ・カールトンへ向かった。