今も空気を読めない日記 <ichigomomo’s blog>

日々自分のことしか考えていない「イリキ ひじり」の日記です。

東のユタカ

9:30、府中本町の駅に到着。
着く前は「ダービーや秋天じゃないんだし案外空いてるかも」という薄ーい期待もあったのだが、さすがにそこまで甘くはなかった。改札へ向かうエスカレーターは行列ができる程度に混んでいる。競馬場までの連絡通路も人が多い。しかし、第1レース発走前だけあって競馬場の中はそこまで混んでいなかった。
入り口すぐのところでレーシングプログラムと東京競馬場の案内図をもらったら、係員のおばちゃんが迷子札をくれた。
とりあえず、先ずまっすぐにフジビュースタンドのチャイルドルーム・イーストへ向かう。

これが、思ったよりもずっと考えて作られてあったので強調しておきたい。

最近新しくできたフジビュースタンド設置のキッズルームは府中本町駅直結の入場門からすごく近い。道のりも、総合受付→横断幕受付所→食べ物屋の順に前を通り、専用の小さなドアから行けばよい作り。これならほとんど鉄火場ではない。ちょっと客層のおかしいフードコートを素通りしただけだ。

そしてキッズルーム内部。全面絨毯張りで靴を脱いで入る。下駄箱は30箱ぐらいあったが、子供の受け入れ可能人数は15人ぐらいか。オムツ換えスペースが3つ、うち2つはカーテンが引いてあり授乳室兼用となっている。授乳室だけを使いに来る方もいた。飲食は不可だけどポットがあり、熱湯が出る蛇口もあった。
メインルームは、L字型の部屋に受付嬢が2人、受付から死角になる位置にもう1人の女性係員が座っている。託児施設ではないので親は周りで子を監督する必要があるが、たまに新聞を読んだりルーム併設のトイレに行くぐらいは問題無いと思われる。
入り口近くには1辺最大80cmぐらいあるスポンジ製の特大ブロックが大量に転がしてあり、奥のテレビでは旧ドラえもんを流していた。テレビの前には幼児用の椅子が8脚。その隙間に、足で蹴って進む車が2台と、おままごとセットが少々。これだけ揃えてなお親がゴロゴロできるスペースが余っているので、キッズルームとしてはかなり優秀と言えるだろう。実際、10時時点で3人ぐらいのお子さんがいたが、全員満足そうに遊んでいた。そして娘も、自宅では実現不可能なスポンジブロックの山にのっけから全力でダイブしている。

私たち夫婦は交代できねうち麺を食べに行き、すごく満足した。きねうち麺はうまいよね。野菜もたくさん入っているし。ただ、私が無沙汰している間に値上がりしていたのがアレだけれど。

これを朝食としたところで、娘が飽きる前に、太陽が昇りきる前に、内馬場へ行くことにした。
内馬場への道のりを私はまた心配したが、レース中であればパドックの前もホースプレビューの前も人影はまばらで、勝負に燃えすぎている人の姿は無かった。室内は概ね禁煙だし。
今日は夏日になると聞いていたが、午前中だけあって地下道はひんやりと涼しかった。しかし芝生の上に出るとむわっと暑い。Rose Gardenの脇を通り、フアフアターフィーを目指した。ここにもまた、いかにも子供が好みそうな遊具がふんだんに揃えてあり、娘のテンションはさらに高まる。
フアフアターフィーはものすごく暑そうに見えたので、そっちではなく『エアアスレチック』に行くことにした。プロレス用のリングを巨大化して周囲にロープではなく目の細かいネットを張ったもの、その中央に滑り台があって両脇に馬の形の台。床や支柱を含めたこれらが全てビニール風船でできているのだ。最初は立ちすくんでいた娘も、次第に状況を飲み込んでトランポリングした後、滑り台に気が付いてよじ登り始めた。晴天で表面が熱くなっているので靴下を履いたままだが、器用に上っている。ゆっくりと滑り、続けてまた登り始めた。
「あっ、これは呼んでも戻ってこないな」
内心アチャーとなっているところへホイッスルが鳴って、2人の係員がネットの入り口を開けた。10分1セットぐらいで入場者の入れ替えを行うらしいのだ。案の定、『空いた空いた』とばかりに再度滑り台を上り始める娘の姿にリアルでアチャーしていたら、旦那がドラゴンアイスを買って戻って来たためこれを掲げることで大事にならずに済んだ。『こういうときのために、普段はアイスやチョコを控えなくちゃいけないんだ』と納得する私。

暑いのでドラゴンアイスはすぐに溶け、誰もがほとんど食べないままに終わった。娘の頭が汗ばんでいる。そこへ、ミニ新幹線の行列スペースに屋根が付いているのを見つけたので並ぶことにした。今度は旦那が娘の番をし、私は飲み物を探す。が、ここの売店はワンカップ酒やツマミ系をメインに売っていて、農林水産省の至らなさを感じた。ここでチュロスを売らんかい。そしてブリックパックでしょ〜〜。
とりあえずアクエリアスとオレンジジュースの自動販売機を見つけたが、500ml入りのペットボトルは多すぎるので止めて無料冷水をコップ1杯持って行ったらもう娘と旦那が乗り込んでいた。小さい子は親と一緒に乗る決まりだったので1回に消化できる人数が少ないと思っていたら、環状線を2台で運行しておりまあまあ長い行列がまあまあの早さで捌けていた。降りた男の子がそのまままた並んでも誰も文句を言わないレベル。その子も、次の次ぐらいにはまた乗れそうな様子である。
ちなみにこのミニ新幹線、1台ごとに係員が2人乗車していて(運転手と車掌)、さらに途中2カ所の踏切に2人ずつ係員がいる。そして駅では駅長から乗車中の注意事項を説明される。あまりに盛大に人を使っているのでサラリーマンの身からすると『JRAカネ余りすぎだろ』と苦笑の1つも出るところだが、小さな子を持つ親としては感動もののありがたさだ。

ミニ新幹線から降りた娘は、水を一気飲みしてアスレチック一体型の滑り台に向かった。一番大きいジャングルジムは6歳以上が対象だったので使えなかったが、2歳児でもイケる滑り台だけでも3種類あった。全て試してニコニコ顔の娘。また旦那の観察によると、ここにも係員が数名待機していたらしい。

全体的に、このエリアの雰囲気は良好だ。当初は、赤ペンを耳に差して煙草をくわえた親が競馬新聞をにらみながら子供を遊具に追い払う図を想像していたのだが、実際の親御さんたちはみんな真面目に子の世話をし、一緒に遊んだり写真を撮ったりして過ごしていた。そもそもこの一帯に競馬関連のモニターは設置されていないし、レース自体も見えにくい。馬券を買った方もおられるのだろうが、それは交代でこっそりとされているようで、競馬場という感じはまったくしないのである。

このあたりで娘の額が熱くなってきたので、室内へ移動した。このとき少し馬券売り場を通ったが、まだ『混雑』とまではいっていない。耕一路も空いていた。3人で椅子に座り、私はモカフロートを、珈琲が嫌いな旦那にはモカソフトを注文した。頼んだ後、娘にはモカソフトではなく『モカサンデー』にすれば、持ってやらなくて良いしこぼれにくかったと後悔したが、おばちゃんがスプーンだけはくれたので娘にも無事に食べさせることができた。

娘の体温が下がってきたところでテンションも落ち着いてきたので、混む前に帰ることにした。ついでに交代で馬券も買う。
娘「パパは(どこ)?」
私「パパは、だいじなおかいものをしているの。」
娘「ママは?」
私「ママもおかいものするよ。」
ここでの買い目は昨日から決めていたので、全てスムーズに完了した。鳥千を4ピース買い、テイクアウト用に包んでもらった後、さらに東スポでくるんでビニール袋に入れ、口を縛った。こうすることで、新聞紙が湿気と油を吸い取るとともに揚げ物の匂いが電車内に充満することを防げるのだそうだ。

こうして、大満足のうちに競馬場を後にした我々だった。

え?馬券?
うん、買った直後は『当たっても払い戻しのためにまた来なきゃいけないなー、60日以内に来られるかなぁ』って心配したけど、取り越し苦労だったわ。吉田(兄)さんとGさんは今でもまだその調子なのね。でも観客としては面白いので、いいぞもっとやれ。