今も空気を読めない日記 <ichigomomo’s blog>

日々自分のことしか考えていない「イリキ ひじり」の日記です。

臭いが取れるらしいよ、乾杯

バージュアルアラブにほど近いモール・オブ・ジ・エミレーツでグッチのネクタイやらコーチのカバンやらパッチのチョコレートやら買った後は、いよいよ本日のメインイベント、アルムンタハでのお食事である。
予約は19:00なのだが例によって旦那が「18:00にはタクシー乗り場に行こう」と言い出し、やれやれと思いつつショッピングを切り上げたらこれが大正解で、たかがタクシーを待つために人の列がとぐろを巻いていた。もちろん、現地人の多くは自分の番になってはじめてカートの荷物を手に取るようなゆとりさんたちだ。
だが思ったよりは早く自分の番になり、20分前ぐらいに着いた。バージュでは入り口で検問を行っていて、予約を取っている旨を伝えないと入れてもらえない。プリントアウトしたメールを見せて通してもらった。

で、肝心のアルムンタハは、ですね…これが、笑っちゃうくらいネタ満載のレストランだったんだわ。
まず、宿泊客ではない弱みからか、入り口近くで非窓際という一番ハナクソな席に通された。
しかし、よしんば窓際だったところで油断はできないぞ。何故なら窓ガラスに天井の照明がことごとく映り込んでいて景観にメッチャ差し障っていたからだ。
いい加減疲れていた旦那は1200Dh(1Dh≒32円)のシャンパンを勧められて断り切れず、それがまた弱った胃にしみるんだ。ボンビラス星かここは。たしかに不味くはなかった。けど根本的に酒が嫌いな我々にはその価値が解らん。
私は勇気を振り絞って、コースではなくアラカルトで和牛(つまり日本牛。"Wagyu"と書いてあった)のフィレステーキ1品だけを頼んだ。旦那はその貧乏くささに逡巡していたが、結局オックステールの煮込み1品だけを注文。強運なことにこれがまた大正解で、お通しでデミタスカップのスープと、パンと、最後にはフィンガーサイズのデザートまでついたので最後にはお腹がはち切れそうになった。そこへ、シャンパンを持ったウェイターが現れる。
『More?』(お客さんのために、もう1本持って来たのねん!たったの36000円なのねん!)
いいかげんにしろ。

いまいち楽しめなかったのは我々がプロレタリアートだからなのか。酔いと満腹でふらふらになりながらアル・ムルージュ・ロタナに戻ったら、さっきのボーイが優しく出迎えてくれた。ここで1泊もしない我々にすら、専属のスタッフがついてくれるのだ。ありがたや…
私には彼処は難しかったみたいだ。本当は此方にすらふさわしくないんだが、次にもし訪れる機会があれば、そのときはより良い自分になっていたい。ドバイ最後のビジネスホテルでプロフェッショナルな仕事ぶりに触れ、思わずそんなことを考えているうちに旅の幕が下りた。