今も空気を読めない日記 <ichigomomo’s blog>

日々自分のことしか考えていない「イリキ ひじり」の日記です。

若き群れを守りたり

というわけで、抜歯に行ってきた。
まず東京駅で母と待ち合わせ。私は娘を抱っこひもで連れて行ったが、母は実家からベビーカーを持ってきた。今後もちょくちょく実家に行くので実家用のベビーカーを買ったのである。それに乗せ、3人で大学病院へ行った。
大変に混雑していたが、予約を取っていただけあってそれほどは待たされずに私の番となる。反対側を抜いたときの痛みを思い出し、手に汗を握る私をよそに、先生は器具を取りに行った。ん、先生が自ら器具を・・・?
どうやらここは、大変に偏差値が高い大学の附属病院である割に下働きを雇うことはせず、担当の歯科医師がお端下仕事もするようだった。新鮮な光景であった。
医「抜くとこ見ますか?」
私「え・・・?」
先生が、ライトにつけられた小さな鏡をパチッと動かして私の口の中が見えるよう調整してくれた。暫時無言になる私。やっとのことで、
私「皆さんご覧になるのでしょうか・・?」
と聞いたら、
医「いえ、滅多にいません」
私「じゃあ私もいいです」

なんのサービスじゃ、と思った。先生が鏡を元の位置に戻し、私の歯は見えなくなった。
ちなみに、「ええ皆さんご覧になりますよ。なにしろ自分の歯のことですから」とか言われてたらどうしたのか。そしたら私も、「確かにそうですね、では見せて下さい」とか答えちゃったのかしら。

抜歯自体は麻酔のおかげで痛くなかった。反対側をやったときと同じように、歯を割ってから取り除いている。
そして、前回は2人がかりで1時間半かかったのに今回は実質先生一人が30分ほどで完了させてしまった。

あまりの手際の良さに呆然としながら待合室へ戻ると、母もその予期せぬ早さに驚いた声を上げた。が、なんと言われようと本件はこのあとの会計と薬の受領を以て終了である。麻酔が切れないうちにと、休憩もせずに実家へと急いだ。

そうそう、帰り際にふと他の診察台を見ると、10人以上の白衣の集団がある患者の治療をぐるっと取り囲んで見学していた。これが大学病院か。財前教授の総回診なのか。そんなに面白い病状ならと私も割って入って見物したかったが、ぐっとこらえて帰った。